よそのお子には本気でそう言えるのに、
「もっと太く描こうか」
我が子の画くヘロヘロ線に、思わず声をかけたりする。
なぜだかよそのお子には暖かく、肯定的でいられる。
「うちの子おしやべりで」
とおっしゃる方には
「ハキハキしていて素敵」
と。
「モタモタするんです」
には
「じっくり取り組む方なのね」
と。
「人見知りで臆病なんです」
には
「慎重なんですよね」
と。
そう、責任がないからね。
いいところしか見えない。
我が子には、何をやっても、何かしら注文を付けたり、
誉めた後でさえ
「今度はもっとがんばろうね♪」
などと励まし、 際限がない。
親だからね。
期待と責任があるからね。
しかしふと我が身に当てはめてみる。
もし一緒に暮らす相方にそう言われ続けたらどうだろう。
何をやっても、もっと、もっと、と励まされ続ける暮らし!
いやあ堪らないなあ。
でも、ともすると我が子には、そうしてるよね、悪気なく。
そんな時、
のんびりと屈託なく我が子に
「いいねえ」
って言ってくれるよそのおばさんの存在はありがたい。
ある意味、我が子と比べているからよく見ているし、 嘘じゃないんだなその言葉。
「まんまでいいよ」
責任がないから言える言葉を持っている「よそのおばさん」が
我が子の周りにいてくれるって、
うんと素敵なことなんじゃないかな。
母にも子にも。
新潟でのワークショップにて。 |
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