少し離れた駐車場に車を停めて、帰宅する途中でのことです。
小走りの、年長さんくらいの男の子と、そのお父さんとおぼしき人が私を追い越していきました。
「お兄ちゃん、まってえ」
振り向くと、2歳か3歳のお嬢さんがママと手をつないで走ってきます。
そして
「ママも走って!」
と。
ママはたぶん、
いつもより大股になってお嬢さんのスピードに合わせていたのでしょうが、
お嬢さんには伝わらず。
お兄ちゃんに追い付けないのはママのせいだと言わんばかり。
道を譲りながら、思わず私が吹き出すと、ママもにっこり。
いつもこうなんです、と目が言ってるみたい。
スピードの問題ではなくて、急いで走っているようにして欲しい、
ってことなんだね、
自分と「おんなじ」に。
素朴でまっとうなお願いと、
だから、私も急いでいるでしょ、というママの思いとが
少しだけすれ違う。
素敵だな。
私も若いとき、こんなやり取りしてたんだろうな。
懐かしさも混じりこんだほあんとした心持ちに。
初夏の涼やかな風の中のできごとです。
ふるさと山形から季節のたより。 |
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