2017年9月24日日曜日

心が柔らかくなるとき

「いい舞台観てきたのに喧嘩? もう、あんたたちときたらぁ」
なんて叱ったことことありませんか。

そうなんですよね。
身を乗り出して舞台を観て、笑ったり、泣いたり。
しんみりしたり。
「ママ、おもしろかったあ」
などと。
「あああ、我が子も大きくなったな、あんなに楽しんでいた。
子連れ移動で大変だったけれど、
やっぱり生の舞台を観に行ってよかった、うんうん」

そう思った矢先に、
突然始まる兄弟姉妹(夫婦も?)喧嘩。

「んもう。安くないのよあの舞台。テレビならただだけど」

でも、どうぞがっかりなさらないで。

もとより、生の舞台に触れたからって、
我が子が急に〈良い子〉になるなんて、どなたも期待していないとは思いますが。

それでも、今夜一晩くらいは、
ハリネズミの控えめな優しさとか、かえるくんのお茶目な友情とかに包まれて、
劇中歌なんか口ずさみ、
みんな仲良く「今日はいい日だったね」と
健やかな眠りにつけるはずじゃなかったの!
と、いつもの喧嘩より腹立たしいのですよね。

でも私は思うのです。
それは心がいつもより柔らかくなっているからではないかしら、と。

だから、
普段なら見逃すところで心が反応する。
些細なことが見逃せない。
反応しやすくなっている、
ってことじゃないのかなぁ。

生の舞台に触れたことで、
今持っている言葉では言い表せない、新しい何かが心に生まれたんだ。
ゆらゆらしているんだと。
むしろ戸惑っているんだ、と。

だからそんな夜は、
何やってんの! と叱り飛ばすのではなくて、
ぎゅっと抱き止めてあげてほしい。
こんな夜もあるさ、と。

私もときどき心がゆさゆさします。
そんな日はぎゅってしてほしい。

もしかしておかあさん、あなたも?


病気のくまくんを助けるため、親友のハリネズミくんは
雪の森に「楽し草の花」を探しに行きますが……
人形劇団ひぽぽたあむの名作「ハリネズミと雪の花」
島根県松江市にて11月3日、4日公演予定
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